おにさわさるさわ
鬼沢猿沢(6)遺跡
2026年08月28日
鬼沢猿沢(6)遺跡の調査は、8月28日をもって終了しました。調査の結果、縄文時代の落とし穴と考えられる溝状土坑2基、古代の竪穴建物跡2基、土坑8基、ピット16基、沢跡のほか、土器などの遺物が段ボール約4箱分見つかりました。 今回の調査で、岩木山東麓における平安時代集落の一端を捉えることができました。本遺跡周辺での当該時期の調査事例は少ないことから、貴重な成果となります。今後、これらの調査成果をまとめるための整理作業を⾏い、令和9年度以降に発掘調査報告書を刊⾏する予定です。
遺跡上空より岩木山を望む(東から)

調査区より弘前市街地を望む(北から)
2026年08月06日
これまでに見つかっていた竪穴建物跡の隣からも、古代の竪穴建物跡が検出されています。火山灰の堆積状況や建物の構造から、両者には時期差があると考えられます。南東側の壁には調理施設であるカマドが設けられていました。カマドの遺存状況は極めて良好で、支脚と思われる土器や、天井が崩落した様子などを捉えることができます。カマドの構築から廃絶までの流れを理解することのできる、貴重な事例です。
作業風景

カマド完掘状況
2026年07月17日
先日ご紹介した竪穴建物跡の全体像が、徐々に明らかになってきました。建物跡の中に堆積した土を取り除いたところ、床面の全体に炭化材が広がっている様子が確認できました。炭化材の太さや形状はさまざまで、太い材や細い材、板状の材などが見つかっています。今後、用いられた樹木の種類を詳しく調べたり、炭化材の形状や出土位置を検討したりすることで、建築部材の組み合わせや、建物の構造を復元する手掛かりになると考えられます。
炭化材が出土した様子
2026年07月08日
弘前市立自得小学校の6年生の皆さんが見学に訪れました。周辺にある遺跡や今回の発掘調査の概要について職員から説明を受けた後、実際に調査区内を見学しました。これまでに見つかった平安時代の竪穴建物跡や縄文時代の落とし穴などを間近で観察し、当時の人々の暮らしに思いを巡らせていました。
見学の様子

職員から説明を受けている様子
2026年06月29日
調査区東端では古代の竪穴建物跡が見つかりました。土層を観察するための畔を残し、慎重に掘り下げています(写真1枚目)。建物跡からは、焼けた土や炭になった木材などが多く出土しました。建物が火災によって焼け落ちた可能性があります。また、建物跡を覆う土には、10世紀に朝鮮半島の白頭山が噴火した際の火山灰が含まれています。このような火山灰は、建物が埋まった時期や使われていた年代を探る手がかりになります。 建物跡の壁際からは、土師器の坏が出土しました(写真2枚目)。外側に残る痕跡から、ロクロを使って成形されたことが分かります。
竪穴建物跡の調査風景

竪穴建物跡から出土した土師器
2026年06月08日
鬼沢猿沢(6)遺跡の発掘調査が6月2日から始まりました。県営鬼沢地区通作条件整備事業にともない、8月28日までの約3ヶ月間にわたり発掘調査を行います。 調査区では、北側に落ち込んでいく地形が確認された(写真1枚目)ほか、縄文時代の落とし穴と考えられる土坑が見つかりました(写真2枚目)。 現在、見つかった遺構の調査を進めています。
北側に落ち込んでいく地形部分の調査の様子

落とし穴とみられる遺構の調査の様子