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特別展示室

特別展示室では、タイムリーなトピックとして取り上げられた収蔵遺物を紹介しています。

三内丸山(6)遺跡の土製クマ

縄文時代の遺物のなかに、動物をかたどったものがあり、そのなかにクマに見えるものがあります。しかし、多くはイヌやイノシシ、あるいはキツネにも見えたりするもので、明らかにクマと断定できるものは、縄文遺跡の宝庫、青森県でも意外に出土していませんでした。

土製クマ

こういう状況のなかで、青森市西郊、三内丸山(6)遺跡から、平成10年に当センターの調査によって出土した動物形土製品は、誰が見てもクマに見えるもので、非常に注目されます。この土製クマは、この後平成11年に隣接地から出土した後ろ足部分と接合し、長さ11.3cm、幅7.3cm、高さ8.2cmの大きさになりました。後ろ足は、表現上の理由でしょうか、2本の足を1本にしている点が注意されますが、三角形の顔、広げ気味の前足、ゆるやかにカーブした背中は、まさにクマです。
この遺跡では、ほかにも、クマ形を土器の口縁部に付けたり、石皿にレリーフ状に彫り込んだものが出土しています。

この土製クマは縄文後期前半、つまり今から約4,000~3,600年ほど前のものです。
おそらく、三内丸山(6)遺跡では、生業の一環としてクマ猟が盛んに行なわれており、クマ形のついた道具は、それに関する儀礼の際に用いられていたと思われます。

縄文後期前半には、本県を中心にして、イノシシやクマなどの狩猟場面を土器に描いた「狩猟文土器」や動物形土製品を土器内側の底面に貼りつけた「動物形内蔵土器」が作られており、この遺跡に近い青森市近野・小牧野両遺跡からも類例が出土しています。

今後、この土製クマは、このような動物意匠をもった遺物との関連も視野に入れて、研究していくことがおおいに必要となってくるでしょう。 (県埋文センター 福田友之)


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